第27回大会表彰者(2023年度開催)


最優秀賞

演題名「機能障害特性による脳卒中片麻痺歩行の体幹姿勢の違い」

関口 雄介 氏

(東北大学病院)

 この度、第27回大会において大会最優秀賞を受賞することができ、大変光栄に思います。今回の研究では、脳卒中片麻痺患者の歩行中の体幹姿勢特性をTwo-stepクラスター分析を用いて客観的に分類し、体幹姿勢の特性と機能障害との関連を調べました。この成果は、臨床で観察される歩行中の異常な体幹姿勢に対するアプローチ方法を考える一助となると考えています。

 最後に、ご指導いただいた先生方、測定や解析にご協力いただいた大学院生の皆様、患者様、そして東北大学病院のスタッフの皆様に心より感謝申し上げます。


大会奨励賞(研究部門)

演題名高齢心不全患者における入院関連機能障害重症度の検討」

鈴木 彪流 氏

(仙台医療センター)

 この度は、大会奨励賞に選出して頂き、大変光栄に思います。

近年注目されている入院関連機能障害は、心不全患者でも多く見受けられます。先行研究では、入院関連機能障害を認めた心不全患者ではADL下位項目が複数障害されたことが明らかとなっていました。そこで、今回は、心不全患者における入院関連機能障害の重症度を予測する因子について報告させて頂きました。今後も心不全患者の予後改善のため、精進してまいります。

 最後に、日頃よりご指導くださっている先生方、研究に協力していただいた皆様に心より御礼を申し上げます。


大会奨励賞(症例報告部門)

演題名

「入院でのリハビリテーションによりCanadian Occupational Performance Measure(COPM)が改善した脳性麻痺の1例」

猪谷 俊輝 氏

(宮城県立こども病院)

 この度は、大会奨励賞に選出して頂き、誠にありがとうございます。普段、こども病院でお子さんに対する理学療法を行う中で重要と考えていることを症例報告としてまとめました。お子さんやそのご家族の思いを大切にすること、標準化された評価方法を用いること、多職種と協働することがお子さんに対する理学療法を行う中で特に重要なことと私は考えています。引き続き、こども病院を受診されるお子さんとそのご家族に対してより良い理学療法を提供し、微力ではありますが、宮城県や東北地方の小児理学療法の発展に貢献できるように励みたいと思います。

 最後に、今回の症例報告にご協力頂いたお子さんとご家族に心より感謝申し上げます。


新人賞(症例報告部門)

演題名「経管栄養時の姿勢崩れにより誤嚥性肺炎を呈した症例―再発防止のためのポジショニング―」

澁谷 瑞香 氏

(西仙台病院)

 この度は新人賞をいただき、大変光栄に感じております。入職後初めての院外発表で緊張しておりましたが、他施設の皆様からたくさんのアドバイスや意見をいただくことが出来、とても貴重な経験となりました。

 今回の学術大会では、主に経管栄養の患者様に対する誤嚥性肺炎予防のためのベッド上ポジショニングについて発表させていただきました。慢性期病院において、呼吸器疾患を有する患者様や、肺炎による状態変化は少なくないというのが現状です。座位姿勢で経口摂取が行える患者様が当たり前ではなく、ベッド上での経管栄養を実施している患者様が多くいらっしゃいます。またそういった患者様の中には、四肢の拘縮や可動域制限などが原因となりベッド上での身体のずり落ちが発生し、良姿勢保持が困難となっている方も多くみうけられます。そこで、理学療法士として私たちは、運動プログラムの実施だけではなく、正しいポジショニングを行っていく事が患者様にとってとても重要であると、日々感じております。

 私自身まだまだ未熟ではありますが、今後も患者様に寄り添えるリハビリを提供出来るよう、さらに慢性期リハビリの周知にも務めて参りたいと思います。


新人賞(症例報告部門)

演題名「多要因により右膝関節伸展制限を生じた右人工関節置換術後症例の理学療法」

千田 涼人 氏

(東北大学病院)

 この度は新人賞という名誉ある賞を頂き、光栄に感じているところです。患者様、査読者、学会運営者、共同演者の先生方、並びに発表までご支援くださった全ての皆様にこの場を借りて、厚く御礼申し上げます。

 本発表は私自身初の学会発表を行なってみたいという気持ちから、準備をスタートさせました。各先生方のご指導のお陰をもちまして、最終的には発表まで辿り着くことができました。

 今後も学会発表などを通して、自身の臨床推論能力を高めていきたいと思います。そして、より良い理学療法提供を行えるように日々研鑽を積んでいきたいと思います。